元旅行会社社員が本気で考える、旅行会社倒産のリスクに備えるために〜旅行出発までにやること〜
- 投稿日: 2017/04/06
- 更新日: 2018/09/01
こんにちは。
先日から、勝手に連載形式で「旅行会社倒産のリスクに備えるために私たちができる事」を考えて書いています。
今日は「旅行出発までにやること」をまとめておきたいと思います。
こちらの連載はなるべくわかりやすいように、実際の旅行の申し込み手順に沿って説明していきますので、初めての海外旅行に行く方、ネット通販での格安旅行をお考えの方、てるみくらぶのように旅行会社倒産に少しでもリスク回避をしたいなと思っている方へぜひ見ていただきたい記事にしていこうと思います。
そんなわけで、今日は申込金支払い後の旅行出発までにやっておく事をまとめたいと思います。少々長いですが、お付き合いいただけると幸いです!
旅行出発までにやっておく事
添乗員付きの旅行でも個人旅行でも、訪れる国の文化を調べたりガイドブックを買ったりとしているのではないでしょうか?
私も、浮かれてガイドブックから入手する派なのですが、あとはオプションを決めて〜クレジットカードの付帯があるから保険はなしで!と決めていませんか?
それだけで出発では「リスク回避」という意味では不十分です。
今後は下記のことも検討してほしいなと思います。
クレジットカードの特典を確認
最重要項目としてあげたいのはこちら。
前回の記事でショッピングプロテクションがついているカードにしよう!と書きましたが、クレジットカード会社は今色々な特典を付けていることがあります。
特に年会費が10000円以上かかっている方はぜひ特典を確認してほしいところです。
現地で使いやすいカードか調べておく
日本国内にいる時には「銀行のキャッシュカードもあるし、いつでも日本円がおろせるから」なんてことが通るかもしれませんが、海外に行って同じことは通じません。
いざとなった時に頼りになるのはキャッシュカードではなくクレジットカード。
ピンチになればなるほど、クレジットカードを使う機会が増えます。
でも、国によっては「強いブランド」と「弱いブランド」があります。
世界共通
VISAとMaster Cardは色々な場所で使える(1枚は絶対持っておいた方がいいです)
アジア
アメックスは使えるところが少なく、JCBが意外と使える。(台湾や香港ではアメックスはほとんど使えなかったです)
アメリカ・北米
アメックスはかなり使えるが、JCBはあまり使えない。
ヨーロッパ
国によって異なるが、JCBは使えないことが多いのでVISAが必須である。
最初にカードを作る方や、旅行用に作る方はVISAかMaster Cardをお勧めしますが、年会費等をケチると下記で説明する項目で損するかもしれませんのでよく検討が必要です。
キャッシング機能を確認しておく
クレジットカードがいくら使えるかも大切ですが、現金がなくなった時に現金が必要な時にはどうするか。
方法は3通りあります。(お友達から借りるとかは除いて)
1:日本から海外送金してもらう
あまり現実的ではないですが、一昔前は実際にあったでしょうし、てるみくらぶ破産後に海外送金をしないと行けなくなった方もいるのではないでしょうか?
今はドコモでも少ない手数料で海外送金ができるので、気軽に利用できるようですが、もともと日本側にいる人が何かしらのアクションをしてくれないと送金も何も出来ないので時間がかかりそうです。
2:クレジットカードのキャッシングを利用する
クレジットカードにはキャッシング機能がつけられるものがあります。(最初からついていたり後から申し込むオプションだったりする)
これは10万円でもつけておいた方がいいです。
もちろんキャッシングなので利息はかかりますが、日本に帰国してからすぐに返済すればほぼ利息なしで利用できます。
3:海外で使えるプリペイドカードを利用する
私も1年ほど実際に利用していますが、本当に一番便利です。
現金をほとんど持たなくても海外へ出られて(もちろん両替もしない)現地空港のATMで、あらかじめ現地通貨でチャージしておいた現金を引き出します。
これは自分のお金をチャージする形なので、事前に準備をしておくことができます。
これで現金を用意する+キャッシングを利用すれば、ほとんど現金の心配をしなくて済みます。
一番お勧めしたいのがこちらの
Manepa Card
です。
私も実際こちらのカードを使っているのですが、他社に比べて「両替の手数料が安く」「(一緒にFX口座を作れば)FX口座からお金の入出金がネットでできる」という点が好きで使っています。
※ちなみに、マネパカードは未成年でも作れます!
実際に利用している旅行に使える便利な特典
他にもクレジットカードで使える特典、たくさんあります!
私が実際に持っているのがこのカード。
このカードは年会費が10,800円(税込)かかります。
しかし、それ以上のベネフィットを生み出してくれています。
こちらのカード、コースが選べるようになっているのですが、私はもちろん「トラベルコース」を選択しています。
1:楽天トラベルでポイントがいっぱいもらえる
通常楽天トラベルは還元率1%ですが、プレミアムカードの決済で+1%、さらにトラベルコース選択者は+1%で合計3%がたまります。
さらに、楽天ポイントが直接どんどん貯まっていくので旅行用品を買ったり、さらに楽天トラベルで予約するのにも役立ちます。
2:手荷物宅配サービスが使える
年に2回まで利用できます。
特に空港へ行く時、荷物を持って行くのがめんどくさくて家で預けて空港で受け取ることが多いです。
自宅から空港だと通常料金で3,000円くらいかかるので2回だと6,000円くらいをタダで利用できます。
3:プライオリティカードがもらえる
これが、最大にして最強です。
プライオリティーパスは、国内外の空港にあるラウンジが利用できる世界で使われているラウンジアクセスカードです。
回数無制限のパスだと年に399ドルもかかるので(44,000円くらいかかる/1ドル110円の場合)それだけでカード年会費の元は取れます。
クレジットカードラウンジだけでなく、空港によっては航空会社のラウンジにも入れるのでお得です!(ただ、カードがもらえるのは本人のみ)
楽天プレミアムカードは、VISAカード・Masterカード・JCBカードが契約できるのでアメックスまではいかないけど、一般的に使うカードをつくるなら断然お勧めします。
クレジットカードの付帯保険は役に立つのか
細かい補償内容は、それぞれのカード会社で確認しないといけないですが、大まかに言うとよほど年会費を払っていないと「充分」という額の補償はされません。
「じゃ、いくらあったら充分なの?」ってなると思いますが、備えて備えすぎはありません。保険ですし。
でも、旅行初心者の方はセットになっている海外旅行保険をお勧めします。有名で、なおかつ補償内容がしっかりしているなと思うのはAIUの海外旅行保険
です。
少し保険の見方がわかってきた方は、海外旅行保険のセットになっているものと、自分のクレジットカードの補償内容を見比べて自由にセットできるものもあります。
自分用のカスタマイズした保険が組み立てられますので、このへんの話はまた今度掘り下げます。
残金支払い
残金の支払いは、旅行の日程表を渡された時に支払うのが通常ですが、ネットで申し込みをしている際は20日前までに決済等が多いかもしれません。
旅行会社に問い合わせないとわからないですが、1ヶ月前以上に「旅行の残金を支払ってください」と催促をしてくるような会社というのは注意したほうがいいかもしれません。
てるみくらぶでも、倒産直前には「早く入金しないと!」みたいな催促があったようですし、なおさらショッピングプロテクションがついているクレジットカードの利用をお勧めします。
いかがでしょうか。
次回は、連載最終回「旅行中にトラブルにあったら」編を書こうと思います。
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